「中庭で休みたいと思う場所」「中庭」

「中庭で休みたいと思う場所」

二棟のレンガ造りの建物に挟まれた、細長い屋外テラスを、高い位置から見下ろすように捉えています。

画面の両側には、規則的なレンガのテクスチャを持つ壁面がそびえ立ち、このテラスが、都市の喧騒から隔てられた**「静かな谷間」であることを示しています。テラスの床も、規則正しいタイルや敷石で覆われ、全体が幾何学的な秩序**の中にあります。

そのグリッドの中に、白いプラスチック製のテーブルと椅子が、ランダムでありながらも、互いに距離を取りながら点在しています。この白と、周囲の濃いレンガや床の色とのコントラストが、このテラスに清潔感と非日常的な雰囲気を与えています。いくつかのテーブルは、まるで人が座るのを待っているかのように、静かにその場に存在しています。

中央には、植栽の丸いプランターや、木製のベンチが配置され、無機質な空間に柔らかさと生命の息吹を加えています。特に、前景の大きな低木は、光を吸い込み、濃い影となり、テラスの床に立体感を与えています。

このテラスは、ランチタイムや休憩時間には、多くの人々の会話と笑い声で満たされる場所でしょう。しかし、この瞬間は誰もいません。使用されていない椅子たちが、まるで前の利用者の**「残像」を留めているようで、一種の静寂の美学**を感じさせます。

私たちは、この整然と配置された空間を通して、現代の都市が求める機能的な美しさと、人間が求める休息の必要性とを同時に感じ取ることができます。この白と黒のテラスは、人々の活動を待つ、静かな**「都会の舞台」**なのです。

【撮影】
カメラ:FUJIFILM GFX50S II
設定:ISO400 1/125秒
レンズ:不明

「中庭」

巨大な学舎の建物群に囲まれた、細長い**中庭(屋外テラス)**を、やや高い位置から見下ろすように捉えています。

画面奥の中央には、「○○大学」と読める大きな文字を冠した高層の建物がそびえ立ち、その圧倒的な存在感が、この空間が**「知性の集積地」であることを示しています。その左右や手前にも、レンガやタイル張りの、無機質で重厚な建物が迫り、テラス全体が都市の「谷間」**のような閉鎖的な構造を形成しています。

テラスの床には、白いプラスチック製のテーブルと椅子が多数配置されており、中央には植栽が、無機質な空間に僅かな生命のアクセントを加えています。これらの椅子は、学生たちが議論を交わしたり、教員たちが休息を取ったりする、**「束の間の自由」**の場を象徴しています。しかし、この瞬間に人はおらず、椅子だけが静かに次の活発な活動を待っているようです。

モノクロームのトーンは、建物の壁面が持つ硬い質感と、このテラスに漂う静寂と孤独感を強調しています。特に、建物の壁面には無数の窓が並び、その奥では真剣な講義や研究が行われていることを想像させます。このテラスは、その知的な緊張感から一時的に解放されるための、**「精神的な避難所」**のような役割を担っているのでしょう。

建物の垂直的な構造と、テラスに散らばる円形のテーブルとの対比が、写真に**「秩序」と「ランダム性」**という二つの要素を与えています。この大学というシステムの中で、学びの重圧と休息の必要性が、この一瞬の光景に見事に凝縮されているのです。

【撮影】
カメラ:FUJIFILM GFX50S II
設定:ISO400 1/400秒
レンズ:不明

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