「新幹線が持っている流動性」「メーター」

「新幹線が持っている流動性」
 今回のモノクロスナップは、日本の誇る高速鉄道、新幹線の先頭車両を間近で捉えたものです。この流れるような、一切の無駄がないノーズの造形に、私は深く心を奪われました。

私たち人間は、日々、車や電車、飛行機といった「乗り物」に乗って移動します。そして、すべての乗り物には、機能性と意図が込められたデザインが存在します。特に新幹線の場合、この特異な形状は、超高速走行時に発生する空気抵抗を極限まで減らし、トンネル突入時の衝撃波(微気圧波)を抑えるという、極めて論理的な計算に基づいています。

もし純粋に空気抵抗だけを考えるなら、単純に細く尖った鉛筆のような形にすれば良いのでは?という疑問も生まれます。しかし、現実の車両はそうではありません。なぜなら、そこには「美しさ」という要素が加わるからです。

この丸みを帯びた流線形は、機能を満たしつつも、どこか生物的な滑らかさ、そして圧倒的な未来感を兼ね備えています。安全で速いという機能的価値だけでなく、人々に感動を与える造形的な価値。これこそが、設計者が究極的に求めた**「機能美」**なのだと感じます。

技術と芸術が完璧に融合したこの新幹線のデザインは、日本の職人魂と先進性の象徴です。私たちはただの移動手段としてではなく、そのデザインに込められた設計者の哲学を、このモノクロームの光と影から感じ取ることができるでしょう。
【撮影】
カメラ:Fujifilm GFX50SII
設定:ISO1250 1/1250秒
レンズ:不明

「メーター」
このモノクロスナップは、私の最も身近な相棒、原付バイクの運転席周りを捉えたものです。

乗り物と聞いて思い浮かべるものは人それぞれですが、私にとっての「移動手段の主役」は、間違いなくこの原付バイクです。毎日欠かせない存在として、買い物から気分転換の遠出まで、相棒と共に毎日約20キロの道のりを駆け抜けています。

強い日差しを浴びて輝くヘッドライトや、周囲の景色を映し出すミラー。これらはまさに、私たちが日常という名の「旅」へ出るための目であり、耳です。写真の背景にあるタイル壁の規則正しいパターンと、バイクの有機的な曲線が、日常と機械の対話を物語っているかのようです。

原付バイクは、手軽で便利な反面、長く乗り続けるには愛情とメンテナンスが欠かせません。一般的に寿命の目安は3万キロと言われますが、これはあくまで目安。オイル交換を怠らず、消耗品を丁寧にチェックすることで、航続距離は着実に伸びていきます。

思えば、私たちの日々の生活も同じかもしれません。小さな努力と手入れを積み重ねることで、人生という旅の航続距離も長くなる。

この黒い相棒と共に、これからも多くの場所を訪れ、たくさんの景色を見ていきたい。そう強く思う一枚です。日々の感謝を込めて、これからも大切にメンテナンスしながら、二人三脚で走り続けます。
【撮影】
カメラ:Fujifilm GFX50SII
設定:ISO500 1/150秒
レンズ:不明

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