ツクモの写真を話そう No.8 なんでモノクロなんだろう?

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なんでモノクロ写真なんですか?

その問に僕はどう答えようか悩んだけど、多分モノクロ写真の奥深さを知らないんだろうなって頭の中で考えました。

モノクロって雰囲気がエモいじゃん?

周りからモノクロ写真の方が、何を撮っても良く見える。インスタ映えするというのは言われたことがあるんですけど、僕はそのとおりだと思います。底上げされる部分は必ずあるからカラーよりも良く見える。

自家現像がしやすい、フイルム自体がカラーより安く手に入る

僕はこれが一番だと思っていて、カラーフイルムが例えば1本1800円だったら、モノクロフイルムは1000円で買えたりします。期限内でも。カラーは少し期限が切れていても、保存状態が良ければ使えるんですよ。

カラーフイルムだと期限が切れて保存状態が悪いと一気に色が悪くなる。つまり期限が切れていても付くことができるのは、モノクロ。だからメルカリなどで売られていてもすぐに購入しようと思う層がいるわけです。期限が切れていても。

実は…モノクロって奥深いんですよ。エモいのは通過点。

普通にモノクロ写真をやっていたとしても、インスタ映えするよね、モノクロ写真なんだよねっていう範囲で終わる。カラー写真であれば鮮やかとか誤魔化せるでしょ?でも、モノクロは構図や白黒のトーン、ピンとなど色以外のところの技術が明らかに出るし、その人が撮りたいものをはっきりと写真に出さないと、ただモノクロで撮った写真で終わっちゃう。

本当にモノクロ写真を撮っている写真家というのは陰影などをはっきりと理解しており、写真の技能面でも優れているので、モノクロ写真を見たときに鳥肌が立つような感覚とか立ち止まって見てしまう、この写真は凄いってのを感じるわけです。

本当に人生を変える写真ってのを撮った写真を見たら、モノクロの良さが分かる。

世界的な有名な写真家でいえばブレッソンが有名だけど、歴史的瞬間や世界的有名な画家ピカソを撮っていたりと、評価されるだけの作品を生み出している。オリジナルの印画紙に焼いた作品なら何千万円とするものだってある。

そこまで作品をみたことがない、理解したことがないから、出会ったことがない人間は、モノクロ写真で撮ったとしか認識できない。カラー写真をみてキレイだねって答えるのは、何を持ってキレイと答えたのか?という話でもあるよね。

被写体?色?みたいなキレイといっても色々あるよね。言葉で表せないような感動を覚えたとき、人は言葉を失うんです。あとスマホでみるよりもプリンタや印画紙でみるから、細かい粒子を感じることができるから、デジタルピクセルでは得ることが出来ない本当のトーン、カラーをみることができるんだと思います。

僕としては、こだわりはあるけど、それより先に写真に触れてほしい

僕はそういうモノクロに対して、多少なりとも撮影に対してはコダワリがある。けれど写真というものに対しては、こだわりってより間口を広くして、誰でも触れることが出来る開放的芸術であるべきだと考えている。閉鎖的な敷居を高くしても意味がなくて、高貴なものにしてはいけないと考えています。

絵だって鉛筆一本でもかいても、作品になるでしょう?写真だって、スマホで撮っても作品になる程度にならなきゃいけない。数千年前からある絵と、ここ数百年程度のカメラが芸術という文化でシェアを争っていてはいけないのよね。

だから、たくさんあらゆる方法でデジタルでもフイルムでもスマホでもカメラでも、

写真を撮ることから広めていこう。

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